JR0ECQの徒然日記

趣味のアマチュア無線などについて徒然なるままに

シューベルトのピアノソナタ

昨年の夏ごろから、半年くらいかけてシューベルトピアノソナタ(第4、7、9、13~21番)を内田光子さん演奏のCDで聴きました。「海辺のカフカ」(村上春樹)に登場する人物がシューベルトピアノソナタについて「退屈な音楽」であると言っているのに興味を持ったことがきっかけです。

小学生のときにピアノを習い、学生のときにはオーケストラでクラリネットを吹いていたこともあり、クラシック音楽については一通り知っていたつもりでしたが、シューベルトピアノソナタは聴いたことがありませんでした。それまで、シューベルトについては、未完成交響曲、ザ・グレート、ロザムンデなどの管弦楽曲、小学校の音楽で習う魔王をはじめとする歌曲、室内楽曲では八重奏曲、ピアノ曲では楽興の時、即興曲などしか知りませんでした。

最初に聞いたのは「海辺のカフカ」に登場する二長調(第17番)でしたが、すっかり気に入ってしまい、その後、近所の図書館でCDを借りられるものはすべて聴きました。シューベルトピアノソナタは、きっちりと構成されているベートーベンのような堅苦しい感じはなく、どちらかというとモーツァルトのような流麗な感じがしますが音が厚く、そして、何度聴いても飽きないのです。「海辺のカフカ」の登場人物がシューベルトの音楽について「この世界において、退屈でないものには人はすぐに飽きるし、飽きないものはだいたいにおいて退屈なものだ。」と語っていますが、退屈かどうかは別として、飽きないことには同意します。

このところすっかりシューベルト付いており、この前までは交響曲全集を聞き、今はピアノの即興曲集を毎日聞いています。みなさんもよかったら、ぜひ聴いてみてください。