JR0ECQの徒然日記

趣味のアマチュア無線などについて徒然なるままに

Begali Simplexを分解する

イタリア製の高級パドル、Begali Simplexを購入したものの、私が購入したものはハズレだったことは以前の記事で書きました。簡単に言うと、右側のベアリングに遊びがあるため、右側のレバーの打感がまるでゴムを押しているようなフニャフニャな感じ(やわらかい樹脂製のレバーを曲げる感じ)で、高級パドルの名に恥じるような(私の主観です)代物でした。国内の販売代理店やイタリアの製造元に相談しましたが解決せず、海外製のパドルは、アフターサービスがだめである(販売代理店が修理できないことは十分に理解しています)ことを痛感し、通販で海外製のパドルを購入したことを後悔しました。

そこで、いっそのこと売り払おうとも思いましたが、つぎにこのパドルを入手するであろう方をガッカリさせても悪いし、もしかしたら直せるかも知れないと考え、工具を入手して分解することにしました。販売代理店からは分解は保証しないと言われていましたが、もともと調子が悪いのでこれ以上悪くなってもどうでも良いことでした(分解するときは自己責任でお願いします)。

さて、分解してみたところ、上下の2つのボールベアリングの間にスペーサーが挿入されていて、ベアリングの中心にシャフトが挿入されている簡単な構造でした。決して分解して調子が悪くなるような繊細な構造ではありませんでした。また、下の方のボールベアリングはボールが回転して動作する構造になっていましたが、上の方のボールベアリングは、ボールが回転するよりもベアリングとシャフトの間の油膜によって滑る構造になっていて、わざわざ高価なボールベアリングにする意味がない構造(安価なすべり軸受で十分な構造)になっていました。

つぎは、いよいよ不調の原因究明です。正常に動作する左側も分解して、右側の部品と取り替えてみることにしました。左側は正常なので、左側の部品と取り替えたときに正常になった部品が不良品ということになります。はじめに、ベアリングはそのままで、左右のシャフトを取り替えてみたところ、ビンゴ!

ゴムみたいにフニャフニャしていた右側が、カチッとした本来の打感になりました!

その代わりに、左側のレバーに遊びが生じました。これで、原因がシャフトであることが確定しました。

ここで、左側のレバーには遊びが生じたものの、運がよいことに、打感は悪くなりませんでした。しかし、せっかくここまで改善できたのですから、レバーの遊びも解消したいところです。

さっそく製造元、イタリアのBegali社にこの状況を詳しく説明し、部品代と送料は支払うからシャフトを送ってくれるよう頼みました。

この件については、一件落着ということにしましょうか。