数か月前、近所のスーパーで焼酎を物色していたとき、「地理的表示」の記載のある「壱岐」という銘柄の麦焼酎を見つけました。調べてみたところ、地理的表示(GI)に指定されるためには、その産地ならではの特性が確立されていることが求められ、一定の品質が確保されている必要があるそうです。世界的には、「ボルドー」ワインや「スコッチ」ウイスキーが有名ですね。
日本については、蒸留酒に限ってみると、地理的表示(GI)に指定されているのは、「壱岐」焼酎、「球磨」焼酎、「琉球」泡盛、「薩摩」焼酎の4つだけとのことでした。
そこで、この4つの地理的表示(GI)に指定された日本の蒸留酒を飲み比べてみました。それぞれの代表として選んだのは、どこのスーパーや酒屋にも並んでいる1本1000円前後の手頃な価格のものばかりです。
さて、飲んでみてびっくり。いままで焼酎はあまり飲んだことがなく、焼酎はどれも似たり寄ったりだと思っていましたが、味がまったく違いました。
それぞれストレートで飲んだときの特徴は、写真の左から順に以下のとおり。
壱岐焼酎の「壱岐」は、原料が大麦と米こうじの麦焼酎。甘い麦の味わいで、ウイスキーの樽の味を薄くした感じ。ウイスキー好きにはいいかも。
琉球泡盛の「久米島の久米仙」は、泡盛独特の少し癖のある味わいですが、飲んでいると癖になりそう。原料はタイ産米と米こうじ。
球磨焼酎の「しろ」は、淡麗辛口の日本酒のアルコール度数を強くした感じで、日本酒を飲みなれた私にとっては、すっきりとして飲みやすい。米と米こうじが原料の純米焼酎ということで納得。
薩摩焼酎で有名な「さつま白波」は、原料がサツマイモと米こうじ。ほんとうにサツマイモの味がしてびっくり。
でも、どれも米こうじが原料であるのは共通しています。さすが米どころ日本のお酒ですね。
飲み比べをした結果、これは面白いということで、もう一本買ってきました。
選んだのは、薩摩焼酎のDAIYAME(だいやめ)。
薩摩焼酎に独特のサツマイモの味がすると思ったら、とてもフルーティーなライチのような甘い香りと味わい。熟成した香りのよいサツマイモ「香熟芋」を原料に使っているそうです。国際的な賞も受賞したことのある銘柄だそうで、これは、のんべえの女性にいいかも。
そんなわけで、地理的表示(GI)について調べたのががきっかけになって飲み始めた焼酎ですが、銘柄によって味がまったく違って面白く、はまりそうです。焼酎は、お財布にもやさしくていいですね。